マキタのコードレス掃除機は、思い立ったときにすぐ使えて便利です。
コードを引っ張り出す必要もなく、吸引力も十分。ところが、使い終わった後に毎回ちょっと困ります。
「この長い掃除機、どこに置こう?」
壁に立て掛けるだけでは不安定ですし、床置きのスタンドを設置すると、そのスタンド自体が場所を取ります。
我が家では、これまで掃除機本体のストラップをスチールラックのフックに掛けて収納していました。
これでも一応は片付きます。
ただ、毎回ストラップを持ち上げてフックに掛ける作業が、地味に面倒です。
ほんの数秒の作業なのですが、毎日繰り返していると気になります。
そこで今回は、マキタの掃除機を上から乗せて引っ掛けるだけで収納できる壁掛けフックを、3Dプリンターで作ってみました。
ないなら作る。こういう小さな不便を解決できるのが、3Dプリンターの面白いところです。
今まではストラップで吊り下げていた
これまでは、掃除機に付いているストラップを、スチールラック上部のフックへ掛けていました。

床に直接置かずに済むため、この方法でも収納自体はできます。
しかし、掃除機を片付けるたびに、
- ストラップの位置を探す
- 掃除機を持ち上げる
- 細いストラップをフックに掛ける
という動作が必要です。
文章にすると大した作業ではありません。
実際にも大した作業ではないのですが、大したことがないからこそ、毎回やるのが面倒なのです。
もっと雑に、上からポンと乗せるだけで収納できるようにしたくなりました。
サイクロン部分を支える壁掛けフックを考えた
今回作ったのは、掃除機を穴や溝へ差し込むタイプのホルダーではありません。
掃除機を少し持ち上げ、サイクロン部分を左右のフックへ上から乗せて引っ掛ける構造です。
収納するときは上から乗せるだけ。
使うときは、そのまま上へ持ち上げるだけです。
ストラップを探す必要がなく、掃除機を持ったまま自然な動作で収納できます。
左右の受け部分でサイクロン周辺を支えるため、掃除機を縦向きのまま保管できます。
Fusion 360でフックの形状を設計
フックの3Dデータは、Fusion 360を使って設計しました。

掃除機を安定して乗せられるように、左右へ大きく広がる受けを設けています。
受け部分の上側には傾斜を付け、掃除機を乗せる際に角へ引っ掛かりにくい形状にしました。
単純なL字型のフックでも支えられるかもしれませんが、それでは掃除機を乗せる位置がずれやすくなります。
そこで、サイクロン部分が自然に中央へ収まるよう、内側の形状も調整しました。
正面中央には2か所のネジ穴を設けています。
掃除機の重量がかかる部品なので、フック部分だけでなく、ネジ周辺にも十分な厚みを持たせました。
側面には対応機種の目安として、
- CL286FD
- CL003G
の型番を入れています。
ただし、現時点で実際に取り付け確認をしているのは、我が家で使用しているCL003Gのみです。
CL286FDは対応を想定して設計していますが、まだ実機での確認は行っていません。
Original Prusa MK4Sで出力
設計したデータを、3DプリンターのOriginal Prusa MK4Sで出力しました。

写真のビルドプレートには「Original Prusa i3 MK3」と書かれていますが、使用したプリンター本体はMK4Sです。
プレートだけ以前の機種から使っています。
完成した部品を見ると、かなり独特な形です。
単体では何に使う物なのか少し分かりにくいですが、壁へ取り付けると役割が一気に見えてきます。
3Dプリント品なので、表面には積層痕があります。
市販の射出成形品のような完全に滑らかな表面ではありませんが、実用品としては十分です。
むしろ、この積層された見た目も「自分で作った道具」らしくて悪くありません。
皿ネジ2本で壁や柱へ固定
完成したフックは、中央の2か所を皿ネジで固定します。


今回は、木製の柱へ直接取り付けました。
皿ネジを使うことで、ネジの頭がフック表面から大きく飛び出しません。
ネジ頭が本体の内側へきれいに収まるよう、ネジ穴の形状も合わせています。
固定方法は単純ですが、掃除機本体とバッテリーの重量を支えるため、取り付け場所は重要です。
木柱や木製棚など、十分な強度がある場所へ取り付けます。
石膏ボード部分へネジだけで直接固定すると、使用中に抜ける可能性があります。
石膏ボードへ取り付ける場合は、柱や下地のある位置へ固定するか、壁の構造と荷重に適したアンカーを使用する必要があります。
販売する商品には、木部へ固定するための皿ネジを2本付属させる予定です。
ただし、コンクリートや金属、石膏ボードなどへ取り付ける場合は、設置面に適したネジやアンカーを別途用意してもらう形になります。
実際にCL003Gを乗せてみた
柱へ取り付けたフックに、マキタCL003Gを乗せてみました。

掃除機を少し持ち上げ、サイクロン部分を左右のフックへ上から乗せます。
これだけです。
ストラップの位置を確認したり、細いフックへ引っ掛けたりする必要がありません。

掃除機を使うときは、そのまま上へ持ち上げれば外れます。
実際に使ってみると、以前のストラップ収納より明らかに楽になりました。
作業時間にすれば数秒の差ですが、掃除機は頻繁に使う道具です。
毎回の小さな面倒がなくなると、掃除機を出すことも、元の場所へ戻すことも苦になりません。
床置きスタンドを使わないので足元がすっきり
壁掛け収納の大きな利点は、床を占有しないことです。
床置きスタンドは安定感がありますが、スタンドの脚や台座が床に残ります。
そのため、掃除機やフロアワイパーを掛けるときに邪魔になったり、スタンド周辺へほこりがたまったりします。
壁や柱へフックを固定すれば、床には何も置かれません。
掃除機の下まで、そのまま掃除できます。
ロボット掃除機を使っている家庭でも、床に台座がない方が走行の邪魔になりにくいでしょう。
狭い収納スペースや、棚の側面、柱の空いている部分を活用できる点も便利です。
使って分かったメリット
今回の壁掛けフックを実際に使ってみて、特に便利だと感じたのは次の点です。
上から乗せるだけで収納できる
ストラップを掛けたり、狭い溝へ位置を合わせて差し込んだりする必要がありません。
掃除機を持ち上げて、そのままフックへ乗せられます。
掃除機をすぐ取り出せる
掃除機を上へ持ち上げるだけで外せます。
収納と取り出しの動作が単純なので、使いたいときにすぐ手に取れます。
床のスペースを使わない
床置きスタンドが不要になり、足元がすっきりします。
棚や柱の側面など、これまで使っていなかった場所を収納スペースにできます。
ネジ2本のシンプルな構造
取り付けは皿ネジ2本です。
複雑な組み立ては必要ありません。
パイプを付けたまま収納できる
掃除機を分解する必要がなく、普段使っている状態のまま縦向きに保管できます。
対応機種について
現在、実機で取り付けと使用確認をしている機種は、マキタのCL003Gです。
CL286FDについても対応を想定した形状にしていますが、現時点では実機で確認していません。
そのため、商品ページでは次のように案内する予定です。
CL003Gは実機で取り付け確認済みです。
CL286FDは対応を想定して設計していますが、実機による確認は行っていません。
掃除機やサイクロン部分の形状は、型番や製造時期によって仕様が異なる可能性があります。
販売前にCL286FDでも確認できれば、適合情報を更新します。
壁掛けフックは販売予定
今回製作したマキタ掃除機用の壁掛けフックは、Amazonやメルカリで販売する予定です。
商品には、木部固定用の皿ネジ2本を付属させる予定です。
ブログには固定の販売価格を書かず、最新価格と在庫状況は販売ページで確認できるようにします。
価格を記事へ直接書いてしまうと、材料費や送料の変化で価格を調整した際に、古い情報が残ってしまうためです。
販売を開始したら、この記事にも商品ページへのリンクを追加します。

使用上の注意
このフックは、ネジを使って壁や柱などへ固定する製品です。
掃除機には本体、バッテリー、パイプなどの重量があるため、取り付け場所には十分な強度が必要です。
特に次の点には注意が必要です。
- 木柱や下地など、十分な強度がある場所へ固定する
- 石膏ボードだけの部分へ直接ネジ留めしない
- 壁の材質に適したネジやアンカーを使用する
- 使用前にネジの緩みやフックの破損がないか確認する
- 掃除機を勢いよく落とすように乗せない
付属予定の皿ネジは木部固定用です。
すべての壁材へそのまま使用できるわけではありません。
まとめ
今回は、マキタCL003Gを簡単に収納するため、ネジ固定式の壁掛けフックを3Dプリンターで製作しました。
これまでは本体のストラップをフックへ掛けていましたが、今回のフックなら、サイクロン部分を上から乗せるだけです。
収納にかかる時間は、もともと数秒程度でした。
それでも、その数秒の面倒をなくすだけで、毎日の使い勝手はかなり変わります。
床置きスタンドを使わないため、床がすっきりし、掃除機の下まで掃除しやすくなりました。
生活の中には、「我慢するほどではないけれど、毎回少し気になる」という不便がたくさんあります。
そうした小さな不便を見つけ、形を考え、実際に使える道具にできる。
これが3Dプリンターの面白さです。
今後も実際に使いながら、必要があれば形状や強度を改良していきます。




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